マウント・ローガンはカナダの最高峰であり、北米大陸ではマウント・デナリ（マッキンリー）に次ぎ、2番目に高い山です。世界の山々の中でも最も大きな山麓を持つ山と言われています。「ローガン」という名前は、カナダ地質学協会の創設者でもあるウィリアム・エドモント・ローガンの名前から名付けられました。山はクルアニ国立公園の心臓部とも言える広大な氷河と氷原に囲まれるように聳え、道路からは見ることができません。ローガンを見る為には、セスナを利用しての遊覧飛行をする必要があります。ローガンの標高は、1992年に観測登山隊が測量したものが公式のものとなっていますが、造山活動は現在も続いており、今でも標高が徐々に高くなっていると言われています。

カナダ最高峰として登山家の目標となっているローガンですが、大氷原に囲まれているために天候は崩れやすく、非常に厳しいため、多くの挑戦者の夢を砕いてきました。1991年には南極を除く場所で最も寒い、マイナス77.5度を記録しています。通常の登山ではセスナでベースキャンプまで入り、そこからスキーを利用して、キャンプ地を延ばしていきます。ルートはいくつかありますが、キングス・トレンチ・ルートが最もやさしく、その他のルートは一気に難易度があがります。登頂までの期間は通常2週間～4週間を要します。